なぜ、部屋の真ん中に背を向けると、ダラけてしまうのか?
なぜ机を窓や壁に向けて置くと良くないのでしょうか?
答えは、誰しも経験があるはずなのですぐ理解してもらえると思います。
普通に生活している日本人であれば、自室でくつろぐ場合、ほとんどの方が畳かカーペットに直に座っているのではないでしょうか。
フローリングであっても、いわゆる洋式のイスやソファーでずっと過ごしている人というのは稀です。
畳やカーペット、または床に対して直に座ってくつろいでいると、生活のテンション自体がその低さに文字通り”落ち”着いてくるのです。
そしてその低いテンションは、「ダラけオーラ」となって部屋全体を覆いつくすようになります。
学校や職場から帰って、または友人たちと楽しく遊んで帰宅した瞬間というのは、よそ行き用のテンションが持続しているので、まだ高めです。
それが帰宅して、地べたへ腰を下ろした時点で一気に下降するのです。
そしてその状態が数分も続くと、もう動きたくも立ちたくもありません。
冷蔵庫に飲み物を取りにいくのでさえおっくうになります。
家に帰ってきてリラックスして何が悪いと思われるかもしれませんが、良い悪いではなくて、単純に”損”をしています。
外から帰ってきたそのままのテンションで一度机に着き、就寝までの限られた時間をどう過ごすか考える時間を、短くてもいいから持つ。
これだけで人生は変わります。
むしろ、これこそが大事な習慣なのです。
話をもどしましょう。
机を窓や壁に向けて置くということは、部屋の中で最も広い空間に背を向けているということになります。
その空間には、床上60センチの高さほどのところまで、「ダラけオーラ」というべきものがどんよりと漂っています。
これはなにも、昨日や今日充満したわけではありません。
あなたが毎日、帰宅してからすぐ地べたにすわり、その高さでダラダラしていた「気」が、慢性的に蓄積していった結果なのです。
慢性的、というより「惰性的」と言った方がピンとくるかもしれません。
誰しも身に覚えがあるのではないでしょうか?
小学生時代、宿題をやるため、中学・高校時代、テスト勉強をするため、机に向かうとしばらくして、いつもゴロゴロしているエリアからのお誘いが…。
そしてすぐにその誘惑に負け、畳やカーペットに寝そべり、テレビ、漫画、携帯電話に夢中になり、そのうちうたた寝。

これらを経験していない平均的日本人は皆無といってもいいでしょう。
大人になっても同じです。このダラけオーラを振り切り、「勉強しよう」「本を読もう」「資格を取るためテキストを開こう」と机に向かっても、背中の方からオーラが忍び寄ってくるのです。
このオーラに包まれると、文字通り身も心もダラけてきます。
日々の自分が出している停滞した気が、前へ進もうとするあなたを再び停滞させようと働くのです。
物にも人にも、「慣性の法則」があります。
動いている物は動き続けようとし、止まっているものは止まり続けようとするため、動かすのに苦労するのです。
人もまったく同じ。
ずっと動かなかった過去のあなたが、未来のために動こうとするあなたを引っ張るのです。 これがダラけオーラなのです。